英語脳をつくる

会話時に必要となるリスニング能力

中級編ではディクテーション(読み上げられた文章を書き起こすこと)を紹介しました。英文を理解するうえではディクテーションは役立ちますが、日常的に誰かとまじわす英会話の場面においては、100%理解して全部聞き取ることよりも、反射的にすぐに返事ができるかが大事になってきます。
会話の中で相手が無言になってしまったら・・・、それは会話にはなりません。理解できないなりに会話を進めていく必要があります。この場合に必要になるリスニング能力は、一語一語を理解する事よりも全体の文章として何を相手は話しているのか、何を聞かれているのか、という大枠をまず理解することが大切です。単にリスニングで聞くのではなく、瞬発的に何と答えるか、までを練習しておく必要があります。
これは、日常的に、ということです。
例えば、多くの日本人は洋楽の音楽を子供のころから何十曲も、何十回も聞いていますがそれでリスニング能力がつきすらすら英語の曲の内容が理解できるようになっているでしょうか。

ここでポイントなのは、音として聞き取れていても、その音が単語・文章として頭の中で音と単語がリンクして意味が理解できているかということです。音として聞くだけでは残念ながら効果をあげるのは難しいことでしょう。

リスニングでは英会話の中でも映像がついていると、どんな場所でどんな風に話しているのか視覚で理解できます。さらに話されている内容の文を文字としてみることができれば(いわゆる文字テキスト付の音声や、映像の場合字幕付きの音声など)、音と文字の関係性を理解することができます。
リスニング能力を養い、英会話の際は、反射的に回答の言葉が出てくるようにするためには英語に対する反射神経を養う必要があります。いくつかの方法を紹介していきます。

定例の型を覚えること

カランメソッドもひとつの例ですが、「型を覚えることが英会話の上達の早道」です。英会話において大事になるリスニング能力は全体をきちんと把握することも大事ですが、大まかどのような内容を話しているか理解することです。そして、単にリスニングで聞き取るだけでなく、リスニングした内容を瞬時に理解し、回答するところまでがリスニング能力と言えます。
このためにはAと質問されたらBもしくはCと回答する、そのために必要な型をまず覚えることが肝要です。
路を歩いていてひとにぶつかられて、相手がSorry. といったら(もし大丈夫なら) Noproblem. という言葉がとっさにでてくることでしょう。エレベーターなどで先に道をゆずるときには、Go ahead.(お先にどうぞ)、Excuce me? と言われたら、Yes? と返答することもひとつでしょう。回答や言葉はいくつもありますが定番のものだけ抑えておくとよいでしょう。
日常英会話におけるリスニング能力を養うために役立ちます。

定例の受け答え

How was your yesterday?
(昨日はどうでしたか?)
How are you feeling today?
(今日の調子はどうですか?)

回答例
Good! (よかったですよ)
Well, (うーん、と間をつなぐときに使う)
OK. (普通です(この場合OKは普通です程度の意味になる)
So-so. (まあまあです、といった意味)

会話が続かない理由は回答したあとの言葉が続かないことが多いからです。質問された場合は答えたあと、相手の話も聞いてみると会話が続きます。

How about you?
(あなたはどうですか)

基本の短縮形を抑える

英会話時のリスニングができない理由のひとつに、短縮形の言葉を理解していない、ということが挙げられます。
実際の英会話の場面ではこれらは必須です。ネイティブとの会話の中では、ひんぱんに短縮形が使われます。
日常的に使われていますが、学校で習う英語や市販の英文法のテキスト等では、短縮形があまり使われていないものも見受けられます。
文章として呼ぶ場合はゆっくり理解することができたとしても、会話中に出てくるととまどうこともあるでしょう。まずは短縮形を覚えて、音に出して読んでみましょう。またネット上の辞書などでネイティブの音声を聞いてみるとよいでしょう。

詳しくはこちら

最速でリスニング能力を身につける方法

カランメソッドを知る

英語で考え英語で答える英語脳ともいえる能力を効率的に身につける学習方法がカランメソッドです。
4倍速で英語を勉強できるという触れ込みで、オンラインの英会話スクールでマンツーマンのレッスンを行っているスクールで最近カランメソッドを取り入れたところが多くなってきています。
このカランメソッドでは、講師が質問を行い、それに対する定例の決まった型で答える、というものです。決められた型通りに繰り返し答えることで反射神経的に英語を習得することができます。
音声の無料ダウンロードもイギリスのカランスクールのサイトからダウンロードもできます。
スクールなどでマンツーマンレッスンとしてカランメソッド受講した場合、講師がペンや本、テキストや絵など補助資料を指示しながら、質問を2度繰り返し聞いてきますので、それに対して、定例の型で返す、ということを集中的に進めていきます。

テキストからの抜粋事例

  • Whereへの理解

    Where’s the pen?
    ペンはどこにありますか?
    これに対し、学習者は答えます。
    The pen’s on the book.
    ペンは本のうえにあります。
    Where’s the book?
    本はどこにありますか?
    The book’s on the desk.
    本は机のうえにあります。

  • Is thereへの理解

    Is there a pen on the book?
    ペンは本のうえにありますか?
    Yes, there’s a pen on the book.
    はい、ペンはほんのうえにあります。

  • There is not(isn’t)への理解

    Is there a pen on the book?
    ペンは本の上にありますか?
    No, there isn’t a pen on the book.
    いいえ、ペンは本のうえにありません。

  • There are not(aren’t)への理解

    Are there three clocks on that wall?
    3つの時計がかべにかけられていますか?
    No, there aren’t three clocks on
    that wall.
    There’s one clock on that wall.
    いいえ、3つの時計はかべにかけられて
    いません。

  • What表現への理解

    What’s the capital of England?
    イングランドの首都はどこですか?
    London’s the capital of England.
    ロンドンがイングランドの首都です。
    What’s the capital of Russia?
    ロシアの首都はどこですか?
    Moscow’s the capital of Russia.
    モスクワがロシアの首都です。

長い文章にも応用は利く

What’s the difference between “tall” and “short” and “high” and “low”?
(Tall とshort と、high とlow の違いはなんですか?)
The difference between “tall” and “short” and “high” and “low” is that we use “tall” and “short” for people, whereas we use “high” and “low” for things.
(Tall とshort と、high とlow の違いは、Tall とshort は人に使い、“high” and “low”はものに使います。)
といった英単語の違いの説明を英語で答える内容も多数出てきます。
何度も繰り返しリスニングし、この言葉を覚えて、上の質問があったときに反射的に全文をすらすら言えるようになるまで繰り返し口に出していきます。

カランメソッドは、もともとイギリス発祥だけあって、イギリス英語の表現が主体です。アメリカ英語を習っている日本人としては少し堅苦しい英語に受け取られるかもしれませんが、英語の基本を習得するにはかなり効率的な学習方法だといえます。

カランメソッドの音声無料ダウンロード

このカランメソッドの音声は無料でダウンロードすることができます。講師の質問に対し、答えていってみましょう。このページの右側にMP3 Downloads(MP3 - Callan Stage 1~10 までの音声が無料でダウンロード可能です)
http://www.callan.co.uk/book-shop/
本格的に学習したい方はマンツーマンのオンライン英会話スクールでカランメソッドに対応しているところで学んでみるのもよいでしょう。

リスニング上級編を通して最後に

英語の学習は全員が正しい方法はありません。いかに自分に適した学習方法をなるべく早く見つけることができるかどうか、そしてそれを継続して続けることができるかどうか。そこに英語学習の秘訣があります。初級で紹介したVAKの考え方やロジックツリーを使った論理的な考え方も、応用して使い、ご自身にあてはめて実践されてください。
リスニングの学習で必須なのは、繰り返し聞くこと、その時間が重要です。一般的な学習の場合最低1000~2000時間は、耳を鳴らすこと、英語を聞くことが必要とも言われています。単に聞き流すのではなく、英文や単語を理解しようと努力しつつ聞くと学習効果が高まります。
さて、いろいろなことを紹介しましたが、一番大切なこと。それは実践するかどうかということです。英語をマスターしないといけないその理由がないと学習は継続しにくいものです。なぜみなさんは英語を勉強しなければならないのか、英語が得意になってどんなことがしたいのか、やりたいのかを明確にして、そのために必要な学習をピンポイントで行っていく、そのために今回の情報が役立てば幸いです。